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社員食堂の作業工程を徹底解説!効率よく美味しい料理を作る段取り術

プロフィール
調理人

こんにちは、suzukiと申します。東証プライム証券の食品業界大手社員食堂で、チーフとして8年間勤めています。
本業の中で、経費削減に取り組む一方、副業としてWebライターも手がけています。様々なテーマや分野に挑戦し、自らのキャリアアップに繋げるべく、日々記事執筆に取り組んでいます。
よろくしお願いします。
常に視野を広げ、より高度なスキルを磨くため、積極的に学び続けています。
今までの経験をもとにメニュー開発・レシピ作成・その他のライティングの仕事依頼など請け負います。
気軽にご相談ください。よろしくお願いします。

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時間管理
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社員食堂で大量の料理を効率的に作るには、段取りが何より大切です。私自身、1日で約100食を一人でこなすために、日々工夫を重ねています。

この記事では、社員食堂の現場で培った「効率的な作業工程」と「時間管理のコツ」を、家庭や他の職場でも役立つようにまとめました。

段取りの基本ステップ

ステップ内容
1. 食材の準備必要な食材をリストアップし、購入・下処理を済ませる
2. 調理器具の準備鍋や包丁などを使いやすい場所に配置する
3. 調理開始食材ごとに順番を決めて調理し、時間を意識して進める
4. 盛り付け見栄えよく盛り付ける
5. 提供配膳や提供の準備をし、スムーズに出す

この流れを意識するだけで、作業効率が大きくアップします。

一日のスケジュール例

時間作業内容
6:00出勤、米研ぎ、洗浄機セット、片付け
6:40打刻、着替え、雑用
6:50お湯沸かし、汁物・消毒準備
7:50調理開始
8:00付け合わせ・カレー・小鉢の準備
9:30〜10:00メイン料理の調理
11:30前半の料理提供
12:15後半の料理提供、報告、洗浄
13:30仕込み
16:50日記・日計表入力
17:00退勤準備・退勤

このように時間ごとにやるべきことを決めておくと、無駄なく動けます。

作業ごとのポイント

1. 出勤後の準備

出勤したら、まずその日の提供人数やメニューを確認します。
続いて、米を必要量計量し、しっかり研いで炊飯器にセット。米は浸水時間が必要なので、最初に取りかかることで後の作業がスムーズになります。


同時に、洗浄機の立ち上げや、調理台・まな板・包丁などの器具をアルコールで拭くなど、衛生面の準備も徹底します。作業スペースが整っていると、後の工程で無駄な動きが減り、効率が上がります。

2. 調理前の下準備

お湯を沸かすのは、味噌汁やスープ、野菜の下茹でなど多用途に使うためです。
この間に、汁物の具材を切ったり、出汁をとったり、消毒液を作ってまな板や布巾の消毒も並行して進めます。


また、冷凍食材の解凍や、野菜の皮むき・カットなどもこのタイミングでまとめて行うと、後の調理がスムーズです。

3. 調理開始

付け合わせ(サラダ、煮物、和え物)やカレー、小鉢などは、同時進行で複数の鍋やフライパンを使って調理します。


火の通りにくいものや、冷やしておきたいものから優先して作り、完成したものはすぐに冷却・保存。


作業台を広く使い、材料ごとにボウルやバットで仕分けしておくと、盛り付けや次の工程がスムーズです。

4. メイン料理の調理

メインとなる定食や副菜は、味付けのブレを防ぐために調味料を事前に計量しておきます。


焼き物や揚げ物は、火加減や揚げ時間をしっかり管理し、仕上げに盛り付けの彩りや高さなど見た目にもこだわります。


大量調理の場合は、同じ作業をまとめて行い、効率化を図ります。盛り付けはスピードと正確さの両立が重要です。

5. 提供と洗浄

料理の提供時は、温かいものは温かいうちに、冷たいものはしっかり冷やして出せるようタイミングを調整します。


配膳時は、盛り付けの乱れや食器の汚れがないか最終チェック。
同時に、使い終わった器具や調理台はすぐに洗浄・消毒し、次の作業や片付けに備えます。


洗浄作業をこまめに挟むことで、後片付けの負担も減り、衛生的な環境を保てます。

このように、各工程を「並行作業」と「先回りの準備」でつなげていくことが、社員食堂の大量調理や家庭での効率アップのポイントです。

米を研ぐ・仕込みの工夫

1. 予定人数を確認し、余裕を持った量を炊く

  • 事前にその日の食数をチェックし、必要なご飯の量を計算します。たとえば、予定が95人でも、急な増加やカレー用などを考慮して120人分を用意するなど、10~20人分の変動に対応できるよう多めに炊くのが社員食堂の基本です。
  • 余裕を持たせることで、急な来客や食数の変動にも柔軟に対応できます。

2. 米を浸水させている間に他の作業を進める

  • 米を研いだら、5分以上しっかりと水に浸しておきます。この浸水時間が、ふっくらとしたご飯に仕上げるポイントです。
  • 浸水中は手が空くので、この間に小鉢の準備や野菜の下処理、調理器具の洗浄など他の作業を並行して進めることで、全体の作業効率が大きくアップします。
  • 例えば、湯を沸かしたり、汁物の具材を切ったり、消毒作業を進めるなど、「待ち時間」を有効活用しましょう。

3. 洗浄機や片付けも同時進行で効率化

  • 米を研いでいる間や、炊飯の待ち時間には、使い終わった調理器具や作業台をこまめに洗浄・片付けします。
  • 洗浄機を早めに立ち上げておくと、次に使う器具がすぐに使える状態になり、作業の無駄が減ります。
  • **「片付けながら調理する」**ことで、作業スペースを広く保ち、後片付けの負担も軽減できます。

4. 米を美味しく炊くための追加テクニック

  • 米を研ぐ際は、最初の水はサッと捨てて、数回優しく研ぎます。昔ほど何度も研ぐ必要はありませんが、表面のぬかや汚れはしっかり落としましょう。
  • 季節や米の状態によって水加減を微調整し、新米は水をやや控えめ、古米やみりんを加える場合は水を少なめにするのがコツです。
  • 炊き上がり後は、すぐに蒸らし、余分な水分を飛ばすことで、よりふっくらとしたご飯に仕上がります。

このように、**「予定数の確認→米を研ぐ→浸水中に他作業→洗浄・片付けも並行」**という流れを意識することで、社員食堂でも家庭でも効率よく美味しいご飯を提供できます。

調理の効率化テクニック

1. 鍋やガス台を常にフル活用し、空き時間を作らない

  • 複数の料理を同時進行で調理するため、ガス台やIHコンロ、鍋・フライパンを「空きなく」使うのがポイントです。
  • 例えば、煮物を煮ている間に、隣のコンロで炒め物や汁物を作るなど、火を使う作業を重ねて進めます。
  • 仕込みや下茹でが必要な食材は、早めに鍋にかけておき、加熱中に次の工程(野菜のカットや盛り付け準備など)を進めます。
  • この「並行作業」を意識することで、調理全体の時間短縮につながります。

2. 調味料は先に計量し、無駄を省く

  • 各料理で使う調味料(塩、砂糖、醤油、酒など)は、調理を始める前にレシピごとに小皿やカップに計量して準備します。
  • これにより、調理中に「どこまで入れたか分からなくなる」「計量で手が止まる」といった無駄がなくなり、味のブレも防げます。
  • また、計量済みの調味料を並べておくことで、作業動線が短くなり、スムーズに次の工程へ移れます。

3. 同じ食材はまとめてカットし、色移りや手間を減らす

  • 玉ねぎやにんじんなど、複数の料理で使う食材は、まとめて一度にカットします。
  • 先に色の薄い野菜(キャベツ、玉ねぎなど)→色の濃い野菜(人参、ピーマンなど)→肉や魚の順にカットすることで、まな板や包丁の色移りや臭い移りを防げます。
  • まとめてカットした食材は、用途ごとにボウルやバットに分けておくと、調理時にすぐ使えて効率的です。
  • こうした「作業のまとめ処理」は、洗い物や片付けの手間も減らします。

このように、並行作業・事前準備・まとめ処理を徹底することで、調理の効率が大幅にアップし、時間のロスやミスも減らせます。

仕込み・売上管理

1. 野菜は色の薄いものから順にカット

  • 野菜をカットする際は、まずキャベツや玉ねぎなどの色の薄いものから始め、にんじんやピーマンなどの色の濃い野菜、最後に肉や魚へと進めます。
  • こうすることで、色移りや臭い移りを防ぎ、まな板や包丁を何度も洗う手間を減らせます。
  • また、切れ味の良い包丁を使うことで、野菜の断面がなめらかになり、酸化や水分流出を防ぎ、仕上がりや味にも良い影響を与えます。

2. 冷蔵庫のスペースを活用して、仕込みを前倒し

  • 仕込みは、冷蔵庫の空きスペースを事前に確認し、保存できる範囲で前倒しして進めます。
  • たとえば、カット野菜や下茹でした食材、小鉢用の副菜などは、前日にまとめて準備し、バットや保存容器に小分けして冷蔵庫に保管しておくと、当日の作業が大幅に短縮できます。
  • 仕込み済みの食材は、ラベルや日付を明記して管理し、食品ロスや衛生リスクを減らします。

3. 食材費や減価率も日々チェックし、コスト意識を持つ

  • 仕入れた食材の価格や使用量を毎日記録し、メニューごとの食材費・減価率(売上に対する原価の割合)をチェックします。
  • 例えば、1食あたりの原価が高くなりすぎていないか、食材ロスが発生していないかを確認し、必要に応じて仕入れ量やメニュー内容を調整します。
  • コスト意識を持つことで、無駄な仕入れや使いすぎを防ぎ、利益率の向上や食品ロス削減につながります。

このように、「カットの順番」「冷蔵庫の活用」「コスト管理」を徹底することで、仕込み作業の効率化と経営面の安定化が両立できます。

まとめ

社員食堂の作業工程では、効率的な段取りと時間管理が最も重要なポイントです。限られた時間で多くの料理を用意するためには、事前に「どの作業を、どの順番で、どれくらいの時間をかけて進めるか」をしっかり計画し、無駄な動きを減らすことが求められます。

この考え方は、家庭での料理や日常の家事にもそのまま応用できます。たとえば、夕食の準備を始める前に「まずご飯を炊く→その間に野菜を切る→煮物を火にかける→盛り付けや片付けを並行して進める」といった自分なりの「時間割」や手順書を作ることで、作業がスムーズになり、余裕を持って調理を楽しめるようになります。

また、段取りを意識することで「やるべきことが明確になり、焦らず落ち着いて作業できる」「同時進行や並行作業のコツが身につく」「家族や同僚と分担しやすくなる」といったメリットも生まれます。

毎日の作業に自分なりのルールや時間配分を取り入れることで、効率が上がり、料理や家事がもっと楽しく、負担も軽くなります。ぜひ、社員食堂のノウハウをヒントに、家庭や職場でも「自分だけの効率的な時間割」を作ってみてください。

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