毎日の料理がマンネリ化していませんか?
この記事では、手軽にできて家族にも喜ばれるレシピをご紹介します。忙しい日でも簡単に作れるコツや、味にひと工夫加えるポイントも解説します。
この記事を読むことで、今日から食卓がもっと楽しく、豊かになります。ぜひ最後までご覧ください。

- 改めて自己紹介
- メニューの作り方
- プロの現場でやっている!1ヶ月メニュー作成のリアルな流れ
- メニュー作成の基本的な流れ
- 1. 主菜を「鶏・豚・牛・魚」でバランスよく組み立てるコツ
- 2. 「和・洋・中」のジャンルで変化をつけて飽きさせない
- 3. まずは“ざっくり”メニューを仮組みしてみる
- 4. 小鉢は“自分が食べたいもの”を基準に考える
- ただ、毎回手をかけている余裕があるとは限りません。だからこそ、「手軽に作れて、しかも喜ばれる小鉢ってなんだろう?」と考えるのが大切です。
- 5. 1日分のレシピと汁物をセットで考える
- 6. 予想人数と売上目標をざっくり立てる
- 7. 発注は前々日までに決定。必要に応じてメニュー調整も
- 8. 業務の流れを確認し、メニュー公開の準備を整える
- 9. メニューと同時にシフトも決めて効率アップ
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改めて自己紹介
はじめまして。調理師歴30年、現在は東証プライム上場の食品業界大手企業の社員食堂でチーフを8年務めているSuzukiと申します。
毎日およそ120食の料理を一人で手がけており、豊富な現場経験と効率的な大量調理のノウハウを活かして、日々お客様に満足いただける食事を提供しています。
どうぞよろしくお願いいたします。毎日だいたい120食の料理を1人で作っております。
私の業務内容について
私の業務は多岐にわたります。主な内容は以下の通りです。
- 売上高や原価の計算
- 調理業務全般(仕込み・調理・盛り付け・提供・洗い物など)
- メニュー作成(定食、丼もの、麺類、パスタ、小鉢4品など)
- 食材の発注業務(肉・魚・野菜・乾物など)
- 人事管理(パートスタッフのシフト管理)
パートスタッフは朝9時半に出勤し、食器の片付けや盛り付け、洗い物、提供準備、食事の提供、再び洗い物や片付けなどを担当しています。
私は朝6時50分から調理をスタートし、11時25分までに全ての調理を終えます。11時半から営業が始まり、調理に関してはすべて私一人で行っています。
パートスタッフが退勤した後は、発注や仕込み、売上集計などの事務作業をこなし、だいたい夕方5時頃に退社しています。
今後は、調理の段取りや効率化のコツについても公開していきますので、ぜひご期待ください。
メニューの作り方
毎日のメニュー作りは、コスト管理や食材の有効活用が求められる中で、工夫が欠かせません。ここでは、実際に私が社員食堂で作成している日替わりメニューの一例とともに、効率的なメニュー作成のポイントをご紹介します。
ある週のメニュー例
日付 | Menu | 小鉢 | 小鉢 | Menu |
2022年7月1日 金曜日 | 手作りチキンカツ | マカロニサラダ | コロッケ | たぬき そば・うどん |
2022年7月2日 土曜日 | | | | |
2022年7月3日 日曜日 | | | | |
2022年7月4日 月曜日 | チーズハンバーグ | ポテトサラダ | ヒレカツ | 親子丼 |
2022年7月5日 火曜日 | 韓国風とりの唐揚げ | 春雨中華サラダ | コロッケ | 肉 そば・うどん |
2022年7月6日 水曜日 | 豚肉の生姜焼き | ひじき煮 | 唐揚げ | 肉味噌丼 味玉添え |
2022年7月7日 木曜日 | アジフライ タルタルソース | パスタサラダ | 焼売 | 勝浦坦々麺 |
2022年7月8日 金曜日 | カツ煮 | ほうれん草ベーコンソテー | 唐揚げ | ひじきの炊き込みご飯 |
2022年7月9日 土曜日 | | | | |
2022年7月10日 日曜日 | | | | |
2022年7月11日 月曜日 | チキン南蛮 | ポテトサラダ | レンコン金平 | エビピラフ |
2022年7月12日 火曜日 | サバの味噌煮 | 餃子 | 焼売 | ソース焼きそば |
2022年7月13日 水曜日 | 豚肉の七味焼き | 鶏肉とレンコンの煮物 | 唐揚げ | 五目炊き込みご飯 |
2022年7月14日 木曜日 | 揚げ鶏の野菜あんかけ | 焼売 | メンチカツ | 明太クリームパスタ |
2022年7月15日 金曜日 | タンドリーチキン | 餃子 | もやしのキムチ和え | 豚キムチ丼 |
2022年7月16日 土曜日 | | | | |
2022年7月17日 日曜日 | | | | |
2022年7月18日 月曜日 | | | | |
2022年7月19日 火曜日 | 油淋鶏 | 餃子 | カリフラワードレッシング和え | 和風あんかけご飯 |
2022年7月20日 水曜日 | 揚げ物 盛り合わせ | 焼売 | 春雨中華サラダ | ナポリタン |
2022年7月21日 木曜日 | 豚肉と野菜の カレー炒め | もやしとキムチ和え | ぜんまいとこんにゃくの煮物 | 三色丼 |
2022年7月22日 金曜日 | チキンソテー トマトソース | ポテトサラダ | 春巻き | 塩焼きそば |
2022年7月23日 土曜日 | | | | 勝浦坦々麺 |
2022年7月24日 日曜日 | | | | |
2022年7月25日 月曜日 | 八宝菜 | 餃子 | ビビンバ山菜 | オムライス ホワイトソース |
2022年7月26日 火曜日 | とんかつ | 唐揚げ | 春巻き | ビビンバ丼 |
2022年7月27日 水曜日 | 白身魚のおろし煮 | ビビンバ山菜 | ポテトサラダ | 唐揚げチャーハン |
2022年7月28日 木曜日 | 鶏肉の竜田揚げ | ピーナッツ和え | 焼売 | 冷やし中華 |
2022年7月29日 金曜日 | きのこおろし ハンバーグ | 海藻サラダ | イカリングフライ | ミートソース |
以前のメニューを参考にします。
メニュー作成の工夫
- メイン料理は週ごとに肉・魚・揚げ物・煮物などをバランスよく配置。
- 小鉢は前日の副菜や余った食材をアレンジし、無駄なく使い切ります。
- 麺類や丼もの、炊き込みご飯などもローテーションに加え、バリエーション豊かに。
プロの現場でやっている!1ヶ月メニュー作成のリアルな流れ
ここでは、私自身が実践しているメニューの作り方をご紹介します。
まず、会社からメニュー案が届いたら、それをもとに1日の調理工程を想像しながら全体の流れを組み立てていきます。もしイメージがしっくりこなければ、一度メニューを細かく分解して再構成します。
メニュー作成の基本的な流れ
- 主菜を分類する
鶏肉・豚肉・牛肉・魚料理にまず分けます。 - ジャンルごとに整理する
それぞれを和食・洋食・中華に分類してバランスを見ます。 - 仮のメニューを作成する
一旦、ざっくりとしたメニューを組み立ててみます。 - 副菜(小鉢)や汁物を考える
1日分の献立として成り立つよう、副菜や汁物を含めたレシピを考え、必要な材料も書き出します。 - 予測を立てる
提供人数や売上高を予測し、大まかな発注数を計算します。 - 発注と最終調整
とりあえず発注を済ませ、納得できない部分があれば他のメニューと差し替えます。 - メニュー公開
最終的なメニューを先方へ送り、掲示・公開してもらいます。
ここからが本当に大切なところです。
メニュー作りは、実は“お客様との心理戦”でもあります。
ここをおろそかにしてしまうと、いざ調理を始めたときに大変な思いをしたり、メニューを再度組み直すハメになったりします。
いくら「売上のため」「お客様のため」と頑張っても、自分の作業が時間内に終わらなければ本末転倒です。
「自分が無理なく提供できる」メニューを組むことが何よりも大事です。
私は、集中して取り組みたいので、メニュー作りは休みの日に行っています。
ご家庭で調理をされる方も、まずは1週間分だけでも作ってみてください。最初は面倒に感じるかもしれません。
でも、一度レシピができてしまえば、その後の献立作りがグッと楽になります。
コツコツと半年ほど積み重ねていけば、「今日の夕飯どうしよう?」と悩むことも減ってきますよ。
1ヶ月後、“献立を考えなくていい自分”を想像して、ぜひチャレンジしてみてください。
次に、それぞれのステップを詳しく説明していきます。
1. 主菜を「鶏・豚・牛・魚」でバランスよく組み立てるコツ
私の場合、定食の1週間分の献立を立てるときには、まずメインの食材を曜日ごとにざっくり決めてしまいます。たとえば、
- 月曜日:鶏肉
- 火曜日:豚肉
- 水曜日:牛肉
- 木曜日:魚
- 金曜日:また鶏肉
というように、食材が偏らないように並べていきます。
このときに気をつけているのが、「定食とどんぶりメニューの材料や調理法がかぶらないようにすること」です。
たとえば、定食が鶏の唐揚げだったら、どんぶりは豚のしょうが焼き丼など、素材も調理法も違うものにしています。
調理方法が重なると、どうしても作業が集中して忙しくなってしまいます。1人で作業していると特にそうですね。
こうして工夫すると、お客様にとっては「選べる楽しさ」が増え、結果として売上アップにもつながります。
ご家庭で献立を考える場合は、
- 昼食 = 定食
- 夕食 = どんぶり
といった感覚で組んでみると良いと思います。
慣れてくると、炒め物をしながら煮物や揚げ物を同時に進めることもできるようになります。
揚げ物はタイマーを使えば手間が減りますし、煮物は弱火でコトコト煮れば、味がしっかり染みて美味しく仕上がります。
栄養については専門的なことは言えませんが、いろいろな食材を少しずつ使うようにすると、自然とバランスも取れてきます。
そして、こうして食材をローテーションさせておけば、
「また鶏肉? 昨日もだったよ」
なんて言われる心配もありません。月曜と金曜が同じ食材でも、意外とみんな忘れているものです。特に家族や職場の人ならなおさらです。
2. 「和・洋・中」のジャンルで変化をつけて飽きさせない
主菜を「鶏・豚・牛・魚」と食材ごとに分けたら、次は和食・洋食・中華といった料理ジャンルでさらにバリエーションを持たせていきます。
このジャンル分けを取り入れるだけで、同じ食材を使ってもまったく違った印象の献立になります。
たとえば、こんな感じです。
- 月曜日:チキン竜田揚げ(和風)
- 火曜日:ポークソテー(洋風)
- 水曜日:青椒牛肉絲(中華)
- 木曜日:煮魚(和風)
- 金曜日:チキンのトマト煮(洋風)
どうでしょうか?
同じ「鶏肉」でも、竜田揚げとトマト煮では味も見た目もまったく違うので、1週間の中でうまく分散させれば、飽きられる心配は少なくなります。
どうしても同じ食材を短期間で使わなければいけないときは、見た目や名称を変えて提供するのも一つの工夫です。ただし、数日は間を空けるのがポイントです。
私の経験でこんなことがありました。
「油淋鶏(ユーリンチー)」を出したところ、一部のお客様が食べられなかったんです。
そこで、1週間後に少しだけ見た目と名前を変えて「揚げ鶏のネギソースがけ」として出してみたら…なんと完売でした!
人の記憶というのは案外あいまいなもので、「昨日・一昨日」のことは覚えていても、3日以上経つと意外と忘れてしまっているものです。
そうした“ちょっとした工夫”が、継続的に喜ばれるメニュー作りにつながっていきます。
3. まずは“ざっくり”メニューを仮組みしてみる
ここでは、定食とどんぶり(ご家庭では昼食と夕食)のメニューを、まずは仮でざっくりと当てはめてみましょう。
先ほどもお伝えしましたが、同じ食材や調理法が重ならないようにすることがとても大切です。
どんなに一生懸命作ったメニューでも、お客様や家族から
「え、昨日と同じじゃない?」
「何が違うの?」
なんて言われてしまったら、作る側としてはガッカリしてしまいますよね。
「もう、作るのやめようかな…」なんて気持ちになってしまわないためにも、最初のこの“仮組み”の段階で工夫を入れておくと、後がぐっとラクになります。
完璧を目指すより、「まずはざっくり」でOK!
後から調整していけば大丈夫です。
4. 小鉢は“自分が食べたいもの”を基準に考える
小鉢を決めるとき、私はいつもこう考えます。
「この料理に合わせるなら、自分だったらどんな小鉢を食べたい?」
この“自問自答”が、意外とメニュー作りのヒントになります。
もちろん、月末など在庫の整理が必要な時は、あるものを使って組み合わせることもあります。でも、たとえば中華料理にひじき煮が出てきたら、ちょっと違和感がありますよね。
ただ、毎回手をかけている余裕があるとは限りません。だからこそ、「手軽に作れて、しかも喜ばれる小鉢ってなんだろう?」と考えるのが大切です。
私が中華メニューのときによく使うのは:
- 焼売(シュウマイ)
- 餃子
- 春巻き
- ナムル
このうち、ナムル以外は冷凍食品を活用しています。調理方法もシンプルで、揚げる・蒸す・オーブンに入れるだけ。
コンベクションオーブンを使えば、時間を見計らって入れるだけで勝手に仕上がりますし、フライヤーを使う場合でも2回に分けて揚げればOK。途中で少し混ぜてあげる程度で済みます。
タイマーをセットしておけば、ずっと付きっきりで見ている必要もありません。
こうした**「タイマーの活用」**については、また別の章で詳しく紹介しますね。
忙しい中でも「手抜きに見えない、でも手間は少ない」そんな小鉢が一番助かります!
5. 1日分のレシピと汁物をセットで考える
メニューが決まったら、1日分のレシピをしっかり書き出していきましょう。
もしわからない料理があれば、料理本やクックパッドなどを参考にしても全然OKです。
この時、ポイントになるのが栄養バランスと材料の重なりを避けること。
定食やどんぶりの食材が同じになりすぎないように意識すると、自然とバランスも取れていきます。
さらに、このタイミングで汁物の具材も一緒に考えておくと時短になります。
私は、汁物の具にはあえて「定食・どんぶりで使っていない食材」を選ぶようにしています。
たとえば、主菜で使っていない野菜や豆腐、海藻などを取り入れることで、見た目にも変化が出ますし、栄養面でも幅が広がるんです。
ちょっとした工夫ですが、続けていくとレパートリーも自然と増えていきますよ。
6. 予想人数と売上目標をざっくり立てる
メニューが決まったら、その日に見込める人数と売上高をざっくりと予測しておきます。
あくまで“暫定”でかまいません。
たとえば、私の現場では1日あたり95人前後を目安に設定しています。
ただし、これは過去のデータや感覚に基づいたもの。毎日の来客数に合わせて細かく調整することは、あまりしていません。
7. 発注は前々日までに決定。必要に応じてメニュー調整も
予想人数が決まったら、前々日までに必要な食材の発注を進めます。
これは、納品スケジュールを考慮しての対応です。
- 乾物や葉物などは前日午後に納品されることが多いため、前日発注が基本。
- 野菜などの生鮮品は当日朝一で届くので、こちらも前日までに手配しておきます。
人数の最終確定は、直前の来客動向を見ながら判断しますが、前日納品の都合上、発注は前倒しで動く必要があります。
もし、人数の見込みが大きく変わったり、「このメニューでは難しいかも」と思ったら、メニューを柔軟にチェンジすることも視野に入れておきましょう。
8. 業務の流れを確認し、メニュー公開の準備を整える
まずは、1日の業務全体を頭の中でしっかりイメージしてみましょう。
「この流れで本当に問題なく回るか?」と考えて、
“いける!”と思えたら、メニューを公開してOKです。
食べる側は、意外とメニューを楽しみにしてくれているものです。
しかし、設定数を誤ると「足りない」「多すぎる」といったクレームや売上低下の原因にもなるので、慎重に見極めることが大切です。
9. メニューと同時にシフトも決めて効率アップ
私は、メニューを組むタイミングでシフトも一緒に作成しています。
基本は固定シフトにしておくことで、パートさんたちが予定を立てやすくなりますし、
「今日は誰が来るんだろう?」と毎回気にする必要もなくなります。
曜日感覚も保ちやすくなるので、自分自身の負担も軽減されますよ。
シフト担当としても、作成に時間がかからなくなり、業務効率のアップ・時短にもつながるのでおすすめです。
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